今年のお店ごっこが“水族館”と“お祭り”に決まり、お互いに開店に向けて準備を進めていると、「すいぞくかんでチケットいる!」、「チケットをかうには、おかねがいるよね~」と子どもたちが話していました。ですが、お金はありません。そのことを子どもたちに伝えると、「えーー!?」、「どうしよう!」、「おかねがないと、すいぞくかんにもおまつりにもいけないよ!」と、慌てる子どもたち。するとAちゃんがハッとひらめきました。「じぶんたちでおかねつくるのはどう?」と、提案しました。すると「いいね~」、「どんなおかねがいいかな!」と、大盛り上がり!そこで、みんなでお金を作ることにしました。
お金を作るということで、改めて本物のお金を見てみることにしました。よ~く見てみると、「このひとだれだろう?」、「うらにふじさんある!」、「いちまんえんってすこしおおきいね!」などと、お金に興味津々の子どもたち。
そして、いざお金作り開始!よ~く見たお金を思い出しながら黙々と描き進めていきます。本物のお金をじーっと見て真似して描く子、お店を想像して、イルカやりんご飴を描く子など様々。本当の一万円や千円、五千円札ではなく、200円札や500円札などのオリジナル新札を作っている子もいました。そんな中、「どうしてもここの“日本銀行”っていうかんじかきたいから、ちかくまでおかねをもっていってみてもいい?」と、B君。お金をよく見て漢字にチャレンジしようとしていました。今までのB君は、周りを見て友だちの真似をして描くことが多かったですが、今回のB君は、最後の最後まで自分なりのイメージや思いを表現して描き切ることができました!
それぞれ自分のお金が完成すると、「ほんもののおかねみたい!」、「このおかねのなかのひとがCちゃんになってる!」、「Dちゃん“えらいひと”だ!」などと見せ合いっこも盛り上がりました。友だちが描いた絵を見て、自分には思いつかなかった発想に、友だち同士お互いの作品に「へ~!」、「おもしろいね!」と興味を示す子どもたちでした。また、「はやくぎんこうあかないかな~」、「おかねおろしにいきたいな~」と、つぶやく姿が見られました。
完成したお金を自慢げに見せ合い、最後まで描き切った達成感を感じる姿から、年長組としての成長を感じとても嬉しく思いました。