いろいろな曲を流して踊ってきたリズムあそびや体操。運動会で何を踊ろうかみんなで決めた結果、満場一致で昨年度から慣れ親しんできた【勇気１００％】に決まりました。

お弁当の時間に曲を流していくと、「せんせい、おどっていい？」と食べ終わってから踊ったり、「せんせい、かんがえてきた！こんなのどう？」と自分で考えた振り付けを見せてくれたり、歌いながら踊ったりして楽しんできました。

初めの頃は「どうやったらいいかわかんない」「はずかしい」と体が動かずに様子を見ていた子も、教師や友だちと一緒に踊りを決めていくと、次第にみんなと一緒にリズムに乗ることを楽しむようになりました。

振り付けも決まり、みんなで踊り終わった後には「まだやりたい」と再び踊ったり、違う曲で踊ったり、ふとしたときに勇気１００％を口ずさんでいるほどこの曲のリズムが染み込んでいく様子がうかがえました。

初めは、一部の子が歌ったり、仕草に合わせて掛け声をしていましたが、だんだんとそのリズムに乗っている心地よさが伝わり、広がって行きました。

そして、次はもっと素敵に踊ろう、お家の人にカッコいい所を見てもらおうと日々目標を持って取り組むようになってきました。園庭の端と端に分かれ、「きこえた～？？」「まる！！」と互いに掛け声が聞こえるか確認し合ったこともありました。

いよいよ近づいてきた運動会。なにか身に付けたいとみんなで何が良いか話し合いました。「うでわ」「けん」「ポンポン」「かんむり」といろいろ意見が出るものの何かしっくりとこない様子。すると、Aくんが「ふくは？」と声を上げました。初めは、ピンと来ていなかった子どもたち。「こういうことかな？」と教師が絵で描いて見せると、「あ～」とイメージが浮かんだようでした。しばらくみんなで相談して「せんせい、きまった！！」「ふくにする！！」とみんな揃って教師に言いに来ました

いざ決まれば、早速作り始めます。思い思いにキラキラの折り紙やを貼ったり、模様を描いたり、リボンを付けたりして作りました。それを身に付ければ「やる気１００％」！さらに気持ちが揃い、意気込んで踊る姿が見られました。日に日に掛け声も気持ちも揃っていく姿に教師もワクワクさせられました。「せんせい、じぶんたちでおどれるから、もうおどらなくてもいいよ」と自分たちだけで踊るようになりました。周りで見ていた他の教師や年中組さんに「かっこよかったよー」と言われ、照れくさそう。にやにやが止まらない子どもたち。

運動会当日、踊り終えた子どもたちの表情は、やりきったという満足感が溢れているようでした。人前に出ると、ドキドキしてしまいがちなまつ組の子どもたちが、大勢のお客さんに見守られながら、楽しそうに踊りきった運動会。友だちと『こころ』が繋がっていったからこそ、自分を出し切ることができたのでしょう。友だちがいれば何でもできるそんな無敵感や自信を身に付けて行ってほしいなと願っています。

後日談

運動会後、年中組と一緒に勇気100％を踊りました。年中にこうだよと優しく教える姿や「せんせいのかわり」と前に出てきて手本となったりして踊っていました。それを見て、テラスで一緒に年少組さん。幼稚園全体が一つになってくように感じられました。今では勇気100％の曲を流すと、年中組さんの方がよく踊っている姿が。それも年長の子どもたちが、何より楽しんで踊っている気持ち良さや心地よさが伝わったからでしょう。

素敵な姿と感動をありがとね。